- 2011-03-24 (Thu) 15:39
- 山の活動
『高千穂神社宮司 後藤俊彦氏からのお言葉』
このたびの東日本大震災で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
世界有数の地震国といわれるわが国ですが、マグニチュード9.0の大地震に加へて、巨大津波が東北太平洋沿岸を襲い、小松左京さん原作の映画『日本沈没』を思い出してしまいました。地質学者の話では、この三陸地方は1,100年前にも地震と津波の被害を受けているということです。
この他にも近くは阪神・淡路大震災、関東大震災、安政の大地震とわが国の歴史に刻まれた地震災害は少なくありませんが、日本人はそのたびに被災を乗り越えて地域や国を再建してきました。
19日現在の死者7,348人、なお数万人の安否が不明とのことですが、この度は、福島原発事故という地震によって誘発された"人工的天災"が生じて私たちの不安や危機をより大きくしています。
私が遺憾にも、腹立たしくも思うのは、重大な危機に対して政府・内閣の対応に真剣さや危機感が感じられず、なによりも災害に立ち向かう能力や気迫が伝わってこないことです。地震と津波は致し方ないとしても原発事故に対しては最初から最悪の事態を想定して望むべきだったと思います。
今回の災害が及ぼす影響は北関東・東北地方のみならず、日本全体の生活に甚大な被害をもたらしてくると思われます。
古来、日本人は個人主義を排し、家を社会の単位とする家族国家を理想としてきました。その国で家を失い、家族を失い、祖先のお墓まで津波に流された人々を救う唯一の道は、国家という大きな家が、人々を救い守ってあげることです。そして全国民と、全国の自治体に総理自らがお願いして避難民の受け入れを要請し、そのための費用を負担してあげることです。
そして更に、被災地はわが国民共通の国土であり、故里として、国家・国民の総力を結集して再び美しい街を再建する決意を示し、被災地の人々に希望と再建への勇気を与えることだと思っております。
私もそのために神社で日々お祈りをし、義援金をあつめ、友人や恩人の多く住む北関東・東北の人々のお役に立ちたいと思っています。
【福島原子力発電所 関連情報】
http://www.kiroku-miyazaki.jp/contents/index.php?itemid=475
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