- 2010-05-20 (Thu) 19:45
- 総合
山の活動 第5回【五ヶ瀬町新緑会・青柳製釜炒り茶手炒り製法】
今回ご紹介するのは、五月二日、夏も近づく八十八夜の日に、五ヶ瀬町物産センターごかせで催されました、新緑会(五ヶ瀬町茶業青年部)による青柳製釜炒り茶手炒り製法実演です。
五ヶ瀬町は、釜炒り茶生産量日本一のお茶どころ。標高700~800メートルの山間・谷間には、目に鮮やかな新緑の茶葉が輝いています。その茶葉を原料にした釜炒り茶は、香り豊かで大変味わい深いものです。
青柳製釜炒り茶手炒り製法とは、お茶づくりに機械化が導入される昭和30年代後半まで、五ヶ瀬町で一般的に広まっていた、手炒りによる伝統的な製茶技術です。
全国でもほとんど廃れてしまったであろう製茶技術を新緑会の皆さんが、現在の自分たちの製茶技術の向上に役立てる目的として今に伝えています。
ちなみに、青柳とは、宮崎・熊本の山間部でつくられる釜炒り茶のことです。
今回ご紹介するのは、五月二日、夏も近づく八十八夜の日に、五ヶ瀬町物産センターごかせで催されました、新緑会(五ヶ瀬町茶業青年部)による青柳製釜炒り茶手炒り製法実演です。
五ヶ瀬町は、釜炒り茶生産量日本一のお茶どころ。標高700~800メートルの山間・谷間には、目に鮮やかな新緑の茶葉が輝いています。その茶葉を原料にした釜炒り茶は、香り豊かで大変味わい深いものです。
青柳製釜炒り茶手炒り製法とは、お茶づくりに機械化が導入される昭和30年代後半まで、五ヶ瀬町で一般的に広まっていた、手炒りによる伝統的な製茶技術です。
全国でもほとんど廃れてしまったであろう製茶技術を新緑会の皆さんが、現在の自分たちの製茶技術の向上に役立てる目的として今に伝えています。
ちなみに、青柳とは、宮崎・熊本の山間部でつくられる釜炒り茶のことです。
【青柳製釜炒り茶手炒り製法】
今朝、収穫されたばかりの茶葉。みずみずしいです。
①1番炒(炒葉) 8~10分
直径約一メートルの大釜で炒ります。鍋の温度は、350℃。
鍋が熱いので、茶の木の枝を両手に持って、葉の表面を焦がさないように炒ります。
団扇で、茶葉をすくって、竹ザルにいれます。
②揉捻 8~10分
炒葉、一回分を二人で揉みます。
揉みすぎてはいけません。技術がいります。
ぜんまいを揉む機械を活用しました。手で揉捻するのと、同じ作業です。
③第1水乾 第2水乾 15分+20分
大きな竹ザルの上に広げ乾燥させます。竹ザルの下は、空洞になっていて、炭の置き火があります。
平釜で炒ります。
通りがかりの観光客が、やってきます。思い出話に花が咲きます。
感覚が大切。
④粉抜き 篩分(ふるいわけ) 簸出し(ひだし)
竹ザルや箕を用い、篩分します。この粉茶もまた、格別に美味しいそうです。
乾燥具合によって、色合いが違います。
⑤第3水乾 25分~30分
見慣れた茶葉に近づいてきました。
⑥仕上炒 40分
①~⑤の作業を4回分繰り返し、4回分全てを合わせて、仕上炒となります。最終工程です。
茶葉を腕の内側に抱きこむように、回していきます。平釜の中の茶葉がザラザラと音を立てます。乾燥が進んだことがよく分かります。
ようやく、完成しました。昔は、さらに一晩おいた朝にもう一度、炒ったそうです。
お茶づくりは、茶葉の水分調整。表面を焦がすことなく、水分をぬいていきます。
この曲がっている形状が、青柳製釜炒り茶の特徴。職人技が冴える仕事です。
美味い!よう出来ちょる! 赤藤会長と、興梠さん。
新緑会 赤藤良徳会長(53歳)
五ヶ瀬町では、昭和30年代後半までは、どの農家でも土手で摘んだ茶を大きな平釜を使い、手炒による釜炒り茶づくりをしていました。けれども、昭和40年代になると、機械化が進み、昔の技術が廃れてしまいました。
そこで、新緑会(五ヶ瀬町茶業組合青年部)では、釜炒り茶手炒り製法技術を体得し、継承するとともに、機械製茶にも応用しようと、毎年、昔ながらのお茶づくりを実施しています。
当初は、会員のなかには、正確にその製法がわかるものはいませんでしたが、町役場にいらっしゃった本田しげおさんという、手炒りに詳しい方を講師に、熱心に指導して頂いたお陰で、理解が深まり、技術が向上しました。現在のお茶づくりにも生かされています。
興梠洋一さん
伝統的な製茶技術を学ぶことで、機械製茶の技術もずいぶん上がりました。釜炒り茶の原点を知っておかないと、機械を活かせません。
五ヶ瀬町の釜炒り茶は、香りのよさに特徴があります。とにかく飲んでもらうことが一番。煎茶にはない、香りや味を知ってもらいたいと思います。料理でたとえると、煮物と焼き物ほどの違いがあります。
(レポート 藤木哲朗)
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