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木育(もくいく)のすすめ

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高千穂あまてらす鉄道 木製トロッコ


昔、と言ってもここ10年内のことですが(定かではありませんが)、若者たちが集まって、さまざまな事柄について討論する番組がNHKで放送されていました。

そこで、自然と都市というテーマになり、女の子が「自然があったほうが良い、心がほっとする」と発言したのに対し、男の子が「木が立っているより、コンビニがあったほうが便利じゃん!」と、言い切りました。

それに対して、誰もまともな反論することができずに、そうだよね~っていう雰囲気のまま、番組は終了。観ていた僕のほうがとまどったのを覚えています。

確かにコンビニがあったほうが便利というのは、理解できる話ではありますが、森林と同じ土俵で考える話ではないと…。人間は、というより、地球上の生命は、自然の循環があればこそ、生きているわけですから…。

ましてや、山の森林には、保水能力、治水能力、空気の清浄化、動植物の生息地、川海への栄養分の補給、木材資源などなど、我々にとっては、なくてはならないものなのです。

もちろん、「心がほっとする」という、本能的な感覚は、とても大切なものだと思います。

ここで問題なのは、本能的なこと以外は、コンビニのほうが便利だから、木はいらないという趣旨の発言に対して、誰も反論できなかったことです。たまたま、普段から森林に触れていない都市の若者が中心の討論番組だったのかもしれませんが、でも、ひるがえって、自分の学生時代の事を考えてみると、おそらく僕も答えられなかったんじゃないかと思います。

それは、山に囲まれた田舎で暮らしていても、山や森林のことを学校や家でも特別に教わった記憶がないからです。杉とヒノキの区別もつかない子どもたちに嘆いている大人もいますが、今の子どもたちのほとんどは、知らないんじゃないでしょうか?

いや、子どもたちばかりではなく、ある世代から下の世代はほとんど知らないのではないでしょうか。そんな状況の中で、林業をよくしていこうというのは、とても難しい話です。

『食育』という言葉が生まれ、ようやく食に対する取り組みが始まりました。それと同じように、山の森林の働きを学ぶ『木育』を子どものうちから学ぶ必要があります。なぜなら、日本の国土の七割以上が森林だからです。ましてや、宮崎県北は、ほとんどが森林なのですから。

とにかく、山に入り木に触れること。学校でも家でも木製のものを身近に置き、山や森林の存在を感じること。そうすることも、山の健全化には必要なことだと思います。

『木育』の提唱が必要だと思います。喜六ばかりではなく、宮崎県、日本をあげて、全体的な運動にしていかなければなりません。

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