- 2010-01-10 (Sun) 12:18
- 山の料理
山の料理 第1回【こんにゃく作り】
今回は、高千穂町の農家、興梠アイさん(69歳)に『こんにゃく作り』について学びました。
こんにゃくは、こんにゃく芋を原料にしています。高千穂の農家の庭や土手を見ると、こんにゃく芋が、わさわさと生えていることがあります。大抵は、以前、植えたものが、勝手に繁殖したもののようです。昔は、どこの農家でもこんにゃく作りをしていたようですが、今では、その光景も珍しいものとなりました。
興梠家には、大きなカマドがあります。アイさんが嫁ぐ前年に、興梠家がアイさんのために新調したそうです。昭和36年のことですが、未だに現役で働いています。本当にその大きさといったら、目を見張るものがあります。百人分の煮しめが炊ける特大の釜に、大、中、小の釜。七輪に湯鍋がつき、煙突が二本伸びています。このカマドが、こんにゃく作りに力を発揮します。
【こんにゃく作り】
① カマドに火を入れ、釜で水を沸騰させておきます。
② こんにゃく芋を洗います。(二年物の特大。1.47kg)
③ こんにゃく芋を適当な大きさに切り分けます。
④ 切り分けたこんにゃく芋を熱湯に入れ、数時間かけて茹で上げます。(アイさんちの通常のつくり方は、夜から朝にかけて、カマドの余熱を利用して茹で上げます。今日は、昼バージョン)
⑤ 水が蒸発してしまうので、時折、水を差します。
⑥ こんにゃく芋に箸がスッゥーと、通るようになったら、釜からあげます。
⑦ 熱いうちに、皮を剥きます。
⑧ 皮を剥いたものを包丁で、サイコロ状に細かく切り分けます。(つまみぐいしたら、口の中がピリピリします。要注意です)
⑨ サイコロ状に切った材料に水を加えミキサーにかけ、液状にします。
⑩ 液状にしたものをボールに移し、手で空気を入れるように練ります。
⑪ 途中に、炭酸ソーダを加えます。硬さを調節するために水も加えます。(こんにゃく芋1㎏に対して、炭酸ソーダ30g。炭酸ソーダのかわりに灰汁を使うこともあります)
⑫ 硬くなりすぎず、軟らかくなりすぎず、粘りがなくなるくらいまで、さらに練ります。「カチンカチンは、コクンコクンで美味しくない」勘と経験が頼りです。芋によっても、固まり方に違いがあります。
⑬ 程よい硬さになったら、まるめて団子状にします。
⑭ 団子状になったものを湯に入れます。入れたばかりのものは、形が壊れやすいので、湯が煮えたぎらないように気をつけます。
⑮ 重なって凹んだら、そのままの形で茹で上がってしまうので、あまり重ならないようにします。
⑯ 一時間ほど、茹でます。
⑰ 時折、まんべんなく湯に浸かるように天地をひっくり返します。
⑱ 調度良い頃合になったら、ざるにあげて冷やします。
⑲ 流水でも冷やします。
⑳ 完成です。今日は、アイさんお手製の山椒味噌で食べました。コンニャクの歯ごたえが、「トゥルン、トゥルン」しています。確かに、「コクン、コクン」ではないです。山椒味噌とよく合います。美味しくて、幸せです。ありがとうございました。
興梠夫妻。アイさん、尊教さん。
カマドは興梠家の宝物。
(レポート 藤木哲朗)
今回は、高千穂町の農家、興梠アイさん(69歳)に『こんにゃく作り』について学びました。
こんにゃくは、こんにゃく芋を原料にしています。高千穂の農家の庭や土手を見ると、こんにゃく芋が、わさわさと生えていることがあります。大抵は、以前、植えたものが、勝手に繁殖したもののようです。昔は、どこの農家でもこんにゃく作りをしていたようですが、今では、その光景も珍しいものとなりました。
興梠家には、大きなカマドがあります。アイさんが嫁ぐ前年に、興梠家がアイさんのために新調したそうです。昭和36年のことですが、未だに現役で働いています。本当にその大きさといったら、目を見張るものがあります。百人分の煮しめが炊ける特大の釜に、大、中、小の釜。七輪に湯鍋がつき、煙突が二本伸びています。このカマドが、こんにゃく作りに力を発揮します。
【こんにゃく作り】
① カマドに火を入れ、釜で水を沸騰させておきます。
② こんにゃく芋を洗います。(二年物の特大。1.47kg)
③ こんにゃく芋を適当な大きさに切り分けます。
④ 切り分けたこんにゃく芋を熱湯に入れ、数時間かけて茹で上げます。(アイさんちの通常のつくり方は、夜から朝にかけて、カマドの余熱を利用して茹で上げます。今日は、昼バージョン)
⑤ 水が蒸発してしまうので、時折、水を差します。
⑥ こんにゃく芋に箸がスッゥーと、通るようになったら、釜からあげます。
⑦ 熱いうちに、皮を剥きます。
⑧ 皮を剥いたものを包丁で、サイコロ状に細かく切り分けます。(つまみぐいしたら、口の中がピリピリします。要注意です)
⑨ サイコロ状に切った材料に水を加えミキサーにかけ、液状にします。
⑩ 液状にしたものをボールに移し、手で空気を入れるように練ります。
⑪ 途中に、炭酸ソーダを加えます。硬さを調節するために水も加えます。(こんにゃく芋1㎏に対して、炭酸ソーダ30g。炭酸ソーダのかわりに灰汁を使うこともあります)
⑫ 硬くなりすぎず、軟らかくなりすぎず、粘りがなくなるくらいまで、さらに練ります。「カチンカチンは、コクンコクンで美味しくない」勘と経験が頼りです。芋によっても、固まり方に違いがあります。
⑬ 程よい硬さになったら、まるめて団子状にします。
⑭ 団子状になったものを湯に入れます。入れたばかりのものは、形が壊れやすいので、湯が煮えたぎらないように気をつけます。
⑮ 重なって凹んだら、そのままの形で茹で上がってしまうので、あまり重ならないようにします。
⑯ 一時間ほど、茹でます。
⑰ 時折、まんべんなく湯に浸かるように天地をひっくり返します。
⑱ 調度良い頃合になったら、ざるにあげて冷やします。
⑲ 流水でも冷やします。
⑳ 完成です。今日は、アイさんお手製の山椒味噌で食べました。コンニャクの歯ごたえが、「トゥルン、トゥルン」しています。確かに、「コクン、コクン」ではないです。山椒味噌とよく合います。美味しくて、幸せです。ありがとうございました。
興梠夫妻。アイさん、尊教さん。
カマドは興梠家の宝物。
(レポート 藤木哲朗)
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