山と木の仕事
喜六商品 その④ 【カードケース】
- 2010-08-20 (Fri)
- 喜六商品
喜六商品 その④ 【カードケース】
【カードケース6種】
樹種名 マホガニー
価格 3000円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 チーク
価格 3500円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ミズナラ
価格 2500円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ブビンガ
価格 3000円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ホワイトアッシュ
価格 3500円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ブラック ウォルナット
価格 3800円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
商品に関するお問い合わせ
株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
e-mail info@kiroku-miyazaki.jp
担当・平川直美(製作者)
【カードケース6種】
樹種名 マホガニー
価格 3000円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 チーク
価格 3500円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ミズナラ
価格 2500円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ブビンガ
価格 3000円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ホワイトアッシュ
価格 3500円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
樹種名 ブラック ウォルナット
価格 3800円
サイズ 約10cm×6cm×1.2cm
商品に関するお問い合わせ
株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
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担当・平川直美(製作者)
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喜六商品 その③ 【ポストボックス】
- 2010-08-20 (Fri)
- 喜六商品
喜六商品 その③ 【ポストボックス】
樹種名 ナラ
価格 12000円
サイズ 約16.5cm×16cm×16cm
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株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
e-mail info@kiroku-miyazaki.jp
担当・平川直美(製作者)
樹種名 ナラ
価格 12000円
サイズ 約16.5cm×16cm×16cm
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株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
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担当・平川直美(製作者)
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喜六商品 その② 【赤ちゃんのガラガラ】
- 2010-08-20 (Fri)
- 喜六商品
喜六商品 その② 【赤ちゃんのガラガラ】
樹種名 ナラ
価格 2800円
サイズ 約10.5cm×8cm×8cm
商品に関するお問い合わせ
株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
e-mail info@kiroku-miyazaki.jp
担当・平川直美(製作者)
樹種名 ナラ
価格 2800円
サイズ 約10.5cm×8cm×8cm
商品に関するお問い合わせ
株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
e-mail info@kiroku-miyazaki.jp
担当・平川直美(製作者)
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喜六商品 その① 【赤ちゃんの歯固め】
- 2010-08-20 (Fri)
- 喜六商品
喜六商品 その① 【赤ちゃんの歯固め】
樹種名 サクラ
価格 ひとつ1200円
タイプ おはな
サイズ 約8cm×8cm×1cm
タイプ おさかな
サイズ 約約8cm×5.5cm×1cm
タイプ くま
サイズ 約8.5cm×8.5cm×1cm
商品に関するお問い合わせ
株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
e-mail info@kiroku-miyazaki.jp
担当・平川直美(製作者)
樹種名 サクラ
価格 ひとつ1200円
タイプ おはな
サイズ 約8cm×8cm×1cm
タイプ おさかな
サイズ 約約8cm×5.5cm×1cm
タイプ くま
サイズ 約8.5cm×8.5cm×1cm
商品に関するお問い合わせ
株式会社 木佐貫製作所(喜六)
TEL:0982-33-2141
e-mail info@kiroku-miyazaki.jp
担当・平川直美(製作者)
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山仕事 第3回【椎茸のこま打ち作業】
- 2010-04-09 (Fri)
- 山仕事
山仕事 第3回【椎茸のこま打ち作業】
今回は、高千穂町の農家、興梠尊教さん(73歳)、アイさん(69歳)ご夫婦に、『椎茸のこま打ち』について学びました。コマとは、椎茸菌の繁殖した種駒のことです。玉切りした原木にドリルで穴を開けたものに、こまを金槌を使って埋め込んでいく植菌作業のことをこま打ちといいます。植菌されたものを「ほだ木」と、よびます。
椎茸の栽培作業を順に追ってみると、下記のようになります。
① 根ざらえ(下刈り) 椎茸の原木となる林の下草、小さな雑木を刈る。
② 原木の伐採 十月下旬から、十一月下旬の霜が二、三回降った後の快晴の日に切り倒す。
③ 葉枯らし 倒した木は三ヶ月程そのままにして、水分を抜く。
④ 原木の玉切り 二月、ほだ木の長さに切り、集めておく。(興梠家のほだ木は、1m20cm)
⑤ こま打ち 椎茸菌の植菌
⑥ 仮伏せ 二ヶ月ほど、ほだ木を山の木陰が多い場所に重ね、椎茸菌の繁殖を進める。
⑦ 本伏せ ほだ木を組み、そのまま椎茸菌の繁殖を進める。
⑧ 収穫 本伏せから、二夏越した秋(九月末から十月半ば)に、収穫が始まる。
伐採したあとクヌギ林。今年はこの面積分のこま打ちをします。
原木。切り口がみずみずしいとよくない。白く乾燥したものが良い。
【椎茸のこま打ち作業】
① 原木を持ってきます。
② 原木に椎茸ドリルで、穴を開けます。
椎茸ドリル。刃がドリル状になっています。
③ こまを金槌で打ち込みます。
④ ほだ木(椎茸菌が打ち込まれた原木)を並べます。
ほだ木の大きさもよりますが、一本のほだ木に対して、縦に2~6列、横に5~6列、およそ15~35個のこまが、埋め込まれます。
【種駒について】
今回のこまは、森産業株式会社(群馬県)の『にく丸 森290号』と、『ゆう次郎』です。
『にく丸 森290号』全国的に最も多く使われている品種だそうです。
椎茸ドリルで開けた穴にセットします。
金槌で打ち込みます。
簡単に埋まります。
「じいちゃんが生きていた頃は、孫に一個一円とか言って、手伝いをさせよったですよ。子供でも簡単にできるんですよ」とは、アイさん。僕も体験させていただきましたが、金槌で、二、三回打ちこむだけで、簡単にできます。「馬」と呼ぶ、杉を三角形に組んだものを台座にします。この台座があるおかげで、腰を曲げずにすみ、作業も楽にはかどります。
真っ直ぐなほだ木ばかりじゃ、ありません。台座は「馬」とよばれる杉材を三角形に組んだものです。なんとこの「馬」六十年間も使っているそうです。
たまには、腰を伸ばして一休み。
三時過ぎには、小昼(こびる)の時間です。
今日の小昼は、酒饅頭と、かぼちゃ団子。餡が栗餡です。酒饅頭の酒がよくきいていて、とても美味しくてパワーがでます。
銀子ちゃんも、おねだりです。
もっと食べたい銀子ちゃん。
馬に持ち上げられないような木は、地べたでします。ほだ木としては、扱いにくいのですが、木が大きい分、養分もたくさんあり、椎茸がよくなります。
ただ、ひたすら作業を続けます。
僕も2時過ぎから手伝いました。19時まで三人で作業を続け、およそ二千個のこまを打ちました。作業は、単純で難しくなかったです。ただ、案の定、手の平に肉刺(まめ)ができました。毎年、お二人で一万個のこま打ちをするということですので、大変なことです。昔は、近所の人に手伝いに来てもらって、四万個のこま打ちをしていました。
種駒を使った栽培が確立されるまでは、鉈やよぎ(まさかり)を使って切り倒した木に鉈で傷をつけ自然界にある椎茸菌を繁殖させる、なため栽培が主流だったそうです。昭和20年代後半まで続きました。
昭和50年代前半までは、一キログラム、五千円の高値で売れていたそうですが、安価な中国産が入ってくるようになると、消費者がそちらのほうに流れ、価格が暴落。中国産は、歯ごたえとうま味が少なかったため、消費者の椎茸離れが進みました。現在は一キログラム、二、三千円だそうです。
今日の作業でできたほだ木は、近いうちに山にもって行き仮伏せされ、その後本伏せされ、二夏越した、来年の秋頃から収穫がはじまります。椎茸づくりは、作業自体は単純ですが、とても根気の要る仕事です。
関連
山仕事 第2回【椎茸の収穫作業】
http://www.kiroku-miyazaki.jp/contents/index.php?itemid=31
(レポート 藤木哲朗)
今回は、高千穂町の農家、興梠尊教さん(73歳)、アイさん(69歳)ご夫婦に、『椎茸のこま打ち』について学びました。コマとは、椎茸菌の繁殖した種駒のことです。玉切りした原木にドリルで穴を開けたものに、こまを金槌を使って埋め込んでいく植菌作業のことをこま打ちといいます。植菌されたものを「ほだ木」と、よびます。
椎茸の栽培作業を順に追ってみると、下記のようになります。
① 根ざらえ(下刈り) 椎茸の原木となる林の下草、小さな雑木を刈る。
② 原木の伐採 十月下旬から、十一月下旬の霜が二、三回降った後の快晴の日に切り倒す。
③ 葉枯らし 倒した木は三ヶ月程そのままにして、水分を抜く。
④ 原木の玉切り 二月、ほだ木の長さに切り、集めておく。(興梠家のほだ木は、1m20cm)
⑤ こま打ち 椎茸菌の植菌
⑥ 仮伏せ 二ヶ月ほど、ほだ木を山の木陰が多い場所に重ね、椎茸菌の繁殖を進める。
⑦ 本伏せ ほだ木を組み、そのまま椎茸菌の繁殖を進める。
⑧ 収穫 本伏せから、二夏越した秋(九月末から十月半ば)に、収穫が始まる。
伐採したあとクヌギ林。今年はこの面積分のこま打ちをします。
原木。切り口がみずみずしいとよくない。白く乾燥したものが良い。
【椎茸のこま打ち作業】
① 原木を持ってきます。
② 原木に椎茸ドリルで、穴を開けます。
椎茸ドリル。刃がドリル状になっています。
③ こまを金槌で打ち込みます。
④ ほだ木(椎茸菌が打ち込まれた原木)を並べます。
ほだ木の大きさもよりますが、一本のほだ木に対して、縦に2~6列、横に5~6列、およそ15~35個のこまが、埋め込まれます。
【種駒について】
今回のこまは、森産業株式会社(群馬県)の『にく丸 森290号』と、『ゆう次郎』です。
『にく丸 森290号』全国的に最も多く使われている品種だそうです。
椎茸ドリルで開けた穴にセットします。
金槌で打ち込みます。
簡単に埋まります。
「じいちゃんが生きていた頃は、孫に一個一円とか言って、手伝いをさせよったですよ。子供でも簡単にできるんですよ」とは、アイさん。僕も体験させていただきましたが、金槌で、二、三回打ちこむだけで、簡単にできます。「馬」と呼ぶ、杉を三角形に組んだものを台座にします。この台座があるおかげで、腰を曲げずにすみ、作業も楽にはかどります。
真っ直ぐなほだ木ばかりじゃ、ありません。台座は「馬」とよばれる杉材を三角形に組んだものです。なんとこの「馬」六十年間も使っているそうです。
たまには、腰を伸ばして一休み。
三時過ぎには、小昼(こびる)の時間です。
今日の小昼は、酒饅頭と、かぼちゃ団子。餡が栗餡です。酒饅頭の酒がよくきいていて、とても美味しくてパワーがでます。
銀子ちゃんも、おねだりです。
もっと食べたい銀子ちゃん。
馬に持ち上げられないような木は、地べたでします。ほだ木としては、扱いにくいのですが、木が大きい分、養分もたくさんあり、椎茸がよくなります。
ただ、ひたすら作業を続けます。
僕も2時過ぎから手伝いました。19時まで三人で作業を続け、およそ二千個のこまを打ちました。作業は、単純で難しくなかったです。ただ、案の定、手の平に肉刺(まめ)ができました。毎年、お二人で一万個のこま打ちをするということですので、大変なことです。昔は、近所の人に手伝いに来てもらって、四万個のこま打ちをしていました。
種駒を使った栽培が確立されるまでは、鉈やよぎ(まさかり)を使って切り倒した木に鉈で傷をつけ自然界にある椎茸菌を繁殖させる、なため栽培が主流だったそうです。昭和20年代後半まで続きました。
昭和50年代前半までは、一キログラム、五千円の高値で売れていたそうですが、安価な中国産が入ってくるようになると、消費者がそちらのほうに流れ、価格が暴落。中国産は、歯ごたえとうま味が少なかったため、消費者の椎茸離れが進みました。現在は一キログラム、二、三千円だそうです。
今日の作業でできたほだ木は、近いうちに山にもって行き仮伏せされ、その後本伏せされ、二夏越した、来年の秋頃から収穫がはじまります。椎茸づくりは、作業自体は単純ですが、とても根気の要る仕事です。
関連
山仕事 第2回【椎茸の収穫作業】
http://www.kiroku-miyazaki.jp/contents/index.php?itemid=31
(レポート 藤木哲朗)
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山と木の仕事 第1回【木製指輪工房『木刻輪』】
- 2010-02-19 (Fri)
- 山と木の仕事
山と木の仕事 第1回【木製指輪工房『木刻輪』】
今回、ご紹介するのは、木製指輪工房『木刻輪(もっこくりん)』(高千穂町)です。
木刻輪は、高千穂町下田原地区にあります。山と木に囲まれ、目の前には、扇の形をした田んぼが段々に広がっています。とてものどかで美しいロケーションです。
母屋に隣接する三坪ほどの工房で、木製指輪制作に取り組むのが、地元在住の安在隆さん(35歳)です。
「木の指輪をはめたときの温かみ、木の質感を楽しんで欲しいですね。同じ木目は、一つもないので、『世界で一つだけの指輪』です」。
さっそく作品を見せてもらうと、確かに木の種類によって、木目や色が違って面白いです。
写真 左上のドクロの指輪から時計回りに、椚(くぬぎ)、樫(かし)、栗(くり)、桜(さくら)、槐(えんじゅ)、柿(かき)。
樫は万能選手。耐久性が強く、一番信頼しています。栗はなんともいえない柔らかな色合いが特徴です。焼いたらパンになりそうでしょ。桜は木に粘りがあります。ピンクや白など、色合いにバリエーションがあります。槐は、繊維が細かく壊れやすいので耐久面で不安がありますが、光の当たる角度によって、黒に見えたり、茶に見えたりします。とても、その美しさに魅かれます。
それぞれの木に、それぞれ個性があって、見え方が違うので面白いですね。家の周りや、林道を歩いて、よさそうなのがあったら、持って帰り木の特性を調べます。素材がはっきりしていないと商品としては使えないので、勉強中です。近所に住む親戚のおじいさん(80歳)から教わったり、インターネットや本から知識を得ています。
安在さんが、そもそもの指輪をつくろうと思ったきっかけは、ある日、捨ててあった鍬(くわ)の柄を見て、なんか作れんかな~と思ったことからでした。ちょうど指輪ができるほどのサイズなので、試しにナイフでくり貫いてみたところ、なんとなく形になります。やすりをかけた後、テレビを見ながら、毛布で指輪をこすっていると、木目とつやが綺麗にでてきました。驚きました。そして、その美しさに感動して、しばらくその木の指輪に見とれてしまったそうです。それからは木に対する好奇心と探究心が生まれ、指輪制作に没頭していきます。
「最初は、ナイフや彫刻刀を使って、樫やクヌギで作っていました。形を円にしたり、八角形にしたり、できたものに彫刻をしたりして楽しんでいました。二年前にUターンで高千穂に帰って来て、まもなくのことだったので、実家の農業の手伝いと、バイトの傍ら、毎日のようにやっていましたね。」
指輪の素材となる木は、家の周りに無数にあり、それに天然石や梵字を組み合わせることによって、独自の作品ができるようになりました。昨年の十一月に熊本県熊本市で開催された『河原町アワード2009』では、審査員特別賞を受賞しています。紹介や口伝いに広まり、今では、インターネット販売や雑貨屋での販売、作品展を開くまでになりました。
制作工程は、二つの工程(木材加工、ニス仕上げ)に分けられます。
木材加工程、①素材を選び、適当な大きさに切断 ②指輪の穴あけ ③荒削り ④サイズ調整 ⑤デザイン彫刻 ⑥天然石はめ込み加工 ⑦やすり磨き上げ ⑧バフ磨き上げ
これにニス仕上げ工程を加え、一つの指輪を三日から四日の時間をかけて、完成させます。
この一本の枝から、指輪が生まれます。枝の、芯の周辺部分を使います。
木材加工工程の中なら、③荒削りと、⑧バフ磨き上げを見学させていただきました。
③荒削り ドリルとよぶ機械で、素材の外殻を削って、指輪の形にしていきます。素材によって、香りも違うそうです。マスクをしていても、ケヤキなどは、本当に良い香りがするそうです。十分程で、だいたいの指輪の形になりました。
⑧バフ磨き上げ 歯科で、歯を磨くときに使うような機械を使います。先端に「綿」の塊があり、それで指輪を磨いていきます。木目が浮きたち、完成に近づいていきます。
天然石に興味があり、パワーストーンを調べているうちに、十二支の梵字と出会い、守護的な意味合いからも、指輪のデザインに取り入れるようになりました。
樫に梵字
栗にジルコン
桜にブルームーンストーン
樫にトパーズ
生まれも育ちも高千穂町。目の前に広がるのは、安在家の田畑と、高千穂の山々です。トム・クルーズ(Tom Cruise)主演のハリウッド映画『トップガン(Top Gun)』に憧れ、航空自衛隊に入隊し、退官後は、隣町の五ヶ瀬町や、長野県でスノーボードのインストラクターをしましたが、望郷の念が募り、二年前に帰郷しました。
工房入り口の欅(ケヤキ)の木
工房周辺の木々
安在さんは木の指輪を制作し始めてから、日常の中でも木に感心がいくようになりました。歩いていても、車に乗っていても、いつもそこにある木に目を奪われてしまいます。 改めて、自分は木という「宝」に囲まれて暮らしているのだと感じています。
そのまま放置すれば土に帰り「無」になるものを、指輪という「有」に変えていく。木を素材に、自己表現する喜びを知り、木の魅力をもっと広めていきたいという欲求が湧いてきます。
木の指輪をはめたときの温かみ、質感、木目の美しさ。お客さんとその良さを共有し、喜んでもらった時、安在さんも、この上ない喜びを感じるそうです。
これからは、もっと腕を磨いて、もっと高千穂の自然とリンクできるような、木製指輪を制作していきたいと、意欲にあふれています。
現在、インターネット販売や提携しているショップを通じて販売しています。詳しくは、木刻輪ホームページをご覧下さい。木刻輪の『世界に一つだけの木製指輪』。皆さんも、大自然のアクセサリーを身につけて、大自然とリンクしてみてはいかがでしょうか?
木刻輪(もっこくりん)
制作者 安在隆
住所 882-1413 宮崎県西臼杵郡高千穂町田原1846
電話 0982-75-1504
携帯 090-2274-2670
HP http://moccok.blog.shinobi.jp/
(レポート 藤木哲朗)
今回、ご紹介するのは、木製指輪工房『木刻輪(もっこくりん)』(高千穂町)です。
木刻輪は、高千穂町下田原地区にあります。山と木に囲まれ、目の前には、扇の形をした田んぼが段々に広がっています。とてものどかで美しいロケーションです。
母屋に隣接する三坪ほどの工房で、木製指輪制作に取り組むのが、地元在住の安在隆さん(35歳)です。
「木の指輪をはめたときの温かみ、木の質感を楽しんで欲しいですね。同じ木目は、一つもないので、『世界で一つだけの指輪』です」。
さっそく作品を見せてもらうと、確かに木の種類によって、木目や色が違って面白いです。
写真 左上のドクロの指輪から時計回りに、椚(くぬぎ)、樫(かし)、栗(くり)、桜(さくら)、槐(えんじゅ)、柿(かき)。
樫は万能選手。耐久性が強く、一番信頼しています。栗はなんともいえない柔らかな色合いが特徴です。焼いたらパンになりそうでしょ。桜は木に粘りがあります。ピンクや白など、色合いにバリエーションがあります。槐は、繊維が細かく壊れやすいので耐久面で不安がありますが、光の当たる角度によって、黒に見えたり、茶に見えたりします。とても、その美しさに魅かれます。
それぞれの木に、それぞれ個性があって、見え方が違うので面白いですね。家の周りや、林道を歩いて、よさそうなのがあったら、持って帰り木の特性を調べます。素材がはっきりしていないと商品としては使えないので、勉強中です。近所に住む親戚のおじいさん(80歳)から教わったり、インターネットや本から知識を得ています。
安在さんが、そもそもの指輪をつくろうと思ったきっかけは、ある日、捨ててあった鍬(くわ)の柄を見て、なんか作れんかな~と思ったことからでした。ちょうど指輪ができるほどのサイズなので、試しにナイフでくり貫いてみたところ、なんとなく形になります。やすりをかけた後、テレビを見ながら、毛布で指輪をこすっていると、木目とつやが綺麗にでてきました。驚きました。そして、その美しさに感動して、しばらくその木の指輪に見とれてしまったそうです。それからは木に対する好奇心と探究心が生まれ、指輪制作に没頭していきます。
「最初は、ナイフや彫刻刀を使って、樫やクヌギで作っていました。形を円にしたり、八角形にしたり、できたものに彫刻をしたりして楽しんでいました。二年前にUターンで高千穂に帰って来て、まもなくのことだったので、実家の農業の手伝いと、バイトの傍ら、毎日のようにやっていましたね。」
指輪の素材となる木は、家の周りに無数にあり、それに天然石や梵字を組み合わせることによって、独自の作品ができるようになりました。昨年の十一月に熊本県熊本市で開催された『河原町アワード2009』では、審査員特別賞を受賞しています。紹介や口伝いに広まり、今では、インターネット販売や雑貨屋での販売、作品展を開くまでになりました。
制作工程は、二つの工程(木材加工、ニス仕上げ)に分けられます。
木材加工程、①素材を選び、適当な大きさに切断 ②指輪の穴あけ ③荒削り ④サイズ調整 ⑤デザイン彫刻 ⑥天然石はめ込み加工 ⑦やすり磨き上げ ⑧バフ磨き上げ
これにニス仕上げ工程を加え、一つの指輪を三日から四日の時間をかけて、完成させます。
この一本の枝から、指輪が生まれます。枝の、芯の周辺部分を使います。
木材加工工程の中なら、③荒削りと、⑧バフ磨き上げを見学させていただきました。
③荒削り ドリルとよぶ機械で、素材の外殻を削って、指輪の形にしていきます。素材によって、香りも違うそうです。マスクをしていても、ケヤキなどは、本当に良い香りがするそうです。十分程で、だいたいの指輪の形になりました。
⑧バフ磨き上げ 歯科で、歯を磨くときに使うような機械を使います。先端に「綿」の塊があり、それで指輪を磨いていきます。木目が浮きたち、完成に近づいていきます。
天然石に興味があり、パワーストーンを調べているうちに、十二支の梵字と出会い、守護的な意味合いからも、指輪のデザインに取り入れるようになりました。
樫に梵字
栗にジルコン
桜にブルームーンストーン
樫にトパーズ
生まれも育ちも高千穂町。目の前に広がるのは、安在家の田畑と、高千穂の山々です。トム・クルーズ(Tom Cruise)主演のハリウッド映画『トップガン(Top Gun)』に憧れ、航空自衛隊に入隊し、退官後は、隣町の五ヶ瀬町や、長野県でスノーボードのインストラクターをしましたが、望郷の念が募り、二年前に帰郷しました。
工房入り口の欅(ケヤキ)の木
工房周辺の木々
安在さんは木の指輪を制作し始めてから、日常の中でも木に感心がいくようになりました。歩いていても、車に乗っていても、いつもそこにある木に目を奪われてしまいます。 改めて、自分は木という「宝」に囲まれて暮らしているのだと感じています。
そのまま放置すれば土に帰り「無」になるものを、指輪という「有」に変えていく。木を素材に、自己表現する喜びを知り、木の魅力をもっと広めていきたいという欲求が湧いてきます。
木の指輪をはめたときの温かみ、質感、木目の美しさ。お客さんとその良さを共有し、喜んでもらった時、安在さんも、この上ない喜びを感じるそうです。
これからは、もっと腕を磨いて、もっと高千穂の自然とリンクできるような、木製指輪を制作していきたいと、意欲にあふれています。
現在、インターネット販売や提携しているショップを通じて販売しています。詳しくは、木刻輪ホームページをご覧下さい。木刻輪の『世界に一つだけの木製指輪』。皆さんも、大自然のアクセサリーを身につけて、大自然とリンクしてみてはいかがでしょうか?
木刻輪(もっこくりん)
制作者 安在隆
住所 882-1413 宮崎県西臼杵郡高千穂町田原1846
電話 0982-75-1504
携帯 090-2274-2670
HP http://moccok.blog.shinobi.jp/
(レポート 藤木哲朗)
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山仕事 第2回【椎茸の収穫作業】
- 2010-01-23 (Sat)
- 山仕事
山仕事 第2回【椎茸の収穫作業】
今回は、高千穂町の農家、興梠アイさん(69歳)に『椎茸の収穫』について学びました。
宮崎県は椎茸の産地としてよく知られています。西臼杵郡内の山道を歩くと、杉木立の中に『ほだ場』(椎茸を栽培している場所)を、よく見かけます。
椎茸は、常緑樹が茂った山が適地で、その理由は、適度な光が入ることにあります。日光と影が、3:7の割合が良いそうです。落葉樹の場合、葉が散り直射日光の当たる割合が増えると、菌が死んでしまいますし、ぼた場が落ち葉に埋もれてしまいます。
アイさんちのぼた場は、常緑樹の中でも良いとされる「樫の木」が茂った山の南斜面にありますので、しいたけ栽培にとても適しています。しかも、標高が630mあり、寒暖の差が大きいために、椎茸もゆっくり育ちます。だから、実の厚みがあり、コリコリととても食感が良いです。
アイさん「椎茸の味は、どれもそんなに変わらんもんだと思っちょったけど、プレゼントした友達が、うちのは味が違うと言うとたい。光がパラパラと、当たるとがいいとでしょうね。温度が下がりすぎると、育たんなることもあるけど、それを辛抱して太るから味がいいとでしょうね。」
ちなみに、興梠家では、春にコマ打ちし、二夏越した10月中旬から、4月末までが収穫期となります。雨が降った次の日には、どっさりと生え、冬の寒い日には成長が遅くなります。生椎茸よりも、乾燥椎茸として販売や、プレゼントすることが多いそうです。
【椎茸の収穫作業】
① ほどよく傘を広げた椎茸を根元から、丁寧に収穫する。
② 足もとに気をつけて、ひたすら収穫する。
興梠家では、『ほだ木』に、クヌギを使います。樫や栗、椎を使うところもあります。
常緑樹に日光が当たり、きらきらととてもきれいです。
斜度があるので収穫は大変ですが、日光、雨、風が程よく流れ、美味しい椎茸を育てます。
③ カゴが一杯になったので、収穫作業終了。
五年が過ぎ、役目を終えた『ほだ木』は、そのまま放置されますが、菌が生きていればまた、生えてきます。採りだすと切りがありません。
山道も、自分たちでつくりました。
④ 収穫したものは、ザルに広げ天日で半日ほど干します。
干さずに、そのまま料理に使うこともあります
余談
ひらたけは、榎(えのき)のほだ木に生えます。
アイさんの亡くなったお父さんお手製の杖。山道を歩くのに便利です。
椎茸の乾燥小屋。乾燥椎茸も美味しくて、評判です。
興梠家の裏山がほだ場です。
椎茸の収穫作業は、さほど難しくありませんが、ここに至るまでの作業は簡単ではありません。ほだ木となるクヌギの栽培に15年ほど。原木を伐採し、玉切りし、植菌。伏せ込み、組む。そして、ようやく椎茸の収穫となります。相当な労力と時間が必要です。このサイクルを守って持続可能な椎茸栽培ができます。そして、私たちの食卓へ美味しい椎茸がならびます。
参考
宮崎県しいたけ振興会
http://www.miyazaki-cha.jp/shiitake/
今回は、高千穂町の農家、興梠アイさん(69歳)に『椎茸の収穫』について学びました。
宮崎県は椎茸の産地としてよく知られています。西臼杵郡内の山道を歩くと、杉木立の中に『ほだ場』(椎茸を栽培している場所)を、よく見かけます。
椎茸は、常緑樹が茂った山が適地で、その理由は、適度な光が入ることにあります。日光と影が、3:7の割合が良いそうです。落葉樹の場合、葉が散り直射日光の当たる割合が増えると、菌が死んでしまいますし、ぼた場が落ち葉に埋もれてしまいます。
アイさんちのぼた場は、常緑樹の中でも良いとされる「樫の木」が茂った山の南斜面にありますので、しいたけ栽培にとても適しています。しかも、標高が630mあり、寒暖の差が大きいために、椎茸もゆっくり育ちます。だから、実の厚みがあり、コリコリととても食感が良いです。
アイさん「椎茸の味は、どれもそんなに変わらんもんだと思っちょったけど、プレゼントした友達が、うちのは味が違うと言うとたい。光がパラパラと、当たるとがいいとでしょうね。温度が下がりすぎると、育たんなることもあるけど、それを辛抱して太るから味がいいとでしょうね。」
ちなみに、興梠家では、春にコマ打ちし、二夏越した10月中旬から、4月末までが収穫期となります。雨が降った次の日には、どっさりと生え、冬の寒い日には成長が遅くなります。生椎茸よりも、乾燥椎茸として販売や、プレゼントすることが多いそうです。
【椎茸の収穫作業】
① ほどよく傘を広げた椎茸を根元から、丁寧に収穫する。
② 足もとに気をつけて、ひたすら収穫する。
興梠家では、『ほだ木』に、クヌギを使います。樫や栗、椎を使うところもあります。
常緑樹に日光が当たり、きらきらととてもきれいです。
斜度があるので収穫は大変ですが、日光、雨、風が程よく流れ、美味しい椎茸を育てます。
③ カゴが一杯になったので、収穫作業終了。
五年が過ぎ、役目を終えた『ほだ木』は、そのまま放置されますが、菌が生きていればまた、生えてきます。採りだすと切りがありません。
山道も、自分たちでつくりました。
④ 収穫したものは、ザルに広げ天日で半日ほど干します。
干さずに、そのまま料理に使うこともあります
余談
ひらたけは、榎(えのき)のほだ木に生えます。
アイさんの亡くなったお父さんお手製の杖。山道を歩くのに便利です。
椎茸の乾燥小屋。乾燥椎茸も美味しくて、評判です。
興梠家の裏山がほだ場です。
椎茸の収穫作業は、さほど難しくありませんが、ここに至るまでの作業は簡単ではありません。ほだ木となるクヌギの栽培に15年ほど。原木を伐採し、玉切りし、植菌。伏せ込み、組む。そして、ようやく椎茸の収穫となります。相当な労力と時間が必要です。このサイクルを守って持続可能な椎茸栽培ができます。そして、私たちの食卓へ美味しい椎茸がならびます。
参考
宮崎県しいたけ振興会
http://www.miyazaki-cha.jp/shiitake/
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